タイトル通りStable Diffusionを使い小遣い稼ぎを企みましたが、断念しました。
そして収益化はおそらく無理です。
かなり端折りましたが、もう少しだけ詳しく言うと「ちゃんとイラストが好きな人」じゃないと続かないというのが僕の見解です。
この記事では具体的にどのようにしてPixivへAIイラストを上げているのか、また、なぜ収益化は無理だと思ったのかを全てお話します。
※ちなみになぜこの記事を書こうかとしたかと言うと、イラストを描くこと、またはイラスト自体が好きな人への罪滅ぼしの意味もあり「好きなことじゃないと続かない」「収益化を考えた途端に楽しかったこともつまらなくなる」ことを伝えたいためです。
Pixivへ登録するまで
どこもかしこも今はAIのネタで持ち切りですが、先日オープンソース画像生成AIツールであるStable DiffusionをローカルPCにインストールしました。
画像の通り、あまりのクオリティの高さに最初は純粋に楽しんでいたのですが「こうも簡単に画像が生成できるのであればお金稼ぎも楽にできるのでは?」と邪な考えが湧き、インストールから1週間後にさっそくPixiv(2023/03/25)に登録しました。
画像は2023/04/02現在の様子です。
ざっくりと約1週間でフォロワー100人ほどになります。
どのように画像を生成していたのか?
画像生成AIではどのような画像を生成したいのかを指示するのに、ポジティブプロンプトとネガティブプロンプトに指示を書き込みます。
例えば女の子にナース服を着て欲しいのであればポジティブプロンプトに「1girl, nurse uniform」というように、カンマ区切りで書き込みます。
してほしい指示とは逆に、してほしくない指示があればネガティブプロンプトに書き込みます。
メガネを掛けないでほしいのであればネガティブプロンプトに「glasses」といった具合です。
とはいえ指示の仕方が悪かったり、指示が悪くなくても腕や脚が3本になったり目が歪んだり脚が壁にめり込んでいたりなど、どうにもうまくいかないことが多く、最初の方はずっとトライアンドエラーを繰り返し、5枚の画像を作成するにも4〜5時間は掛けていたと思います。
下記は実際にPixivでも画像を上げた時のプロンプト内容です。
・ポジティブプロンプト
masterpiece, best quality, ultra-detailed, 1girl, highres, large breasts, chinese clothes,
・ネガティブプロンプト
(worst quality, low quality:1.4), simple background, logo, watermark, text, ((monochrome)),
下記が実際に出来上がった画像です。
Stable DiffusionではBatch countという値を変更すれば、その値分の画像がランダムで生成されます。
思い通りの画像を生成するのが難しいことはトライアンドエラーを繰り返して分かったので、極力少ない指示を心がけるようにし、Batch countを30と大きく設定し、そこから使えそうな画像を目視で確認しPixivへアップするようになりました。
こんな感じで投稿内容ごとにフォルダ分けして、毎日投稿する運用にしました。
※とはいえ画像を見て頂くと分かる通り、この方法はこれを書いている1日前から始めました。
※Stable Diffusionの使い方やより良い画像生成の方法の調査に注力していて効率的な運用を後回しにしていました。
どういう内容を投稿しているのか?
4割エロ(胸出し)6割エロ無し(とはいえ胸を強調しているものばかり)です。
反応が良い画像はどんなのか?
FF7のティファのエロ画像(胸出し)とエロ無し画像が反応良いです。
やはり二次創作の方がウケが良いようです。
どれくらいの人に見てもらえているのか?
この記事を書いている2023/04/02 18:50現在の内容です。
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なぜ収益化は無理だと思ったのか?
ようやく本題です。
一見するとPixivの反応も良く順調に推移しているかのように見えますが、いくつかの落とし穴がありました。
AI画像だらけで競合が多すぎる
画像生成AIが出たばかりの時であれば良かったかもしれませんが、今では数が多すぎます。
「言うほどAI画像は多くないだろう」とタカを括っていましたが、見渡す限りAI画像ばかりです。
僕以外にも「楽して稼ぎたい」と考えているアカウントがかなり多いように思います。
※正確に言うとAI画像だとしても個性を出すような画像(ニッチだったりストーリー性があるなど)であれば収益化できると思います。
イラスト生成に興味を持てなかった
AIで簡単に画像を作ることが出来るとはいえ、興味が無いものを続けるのは苦です。
仕事以外の時間はほぼStable Diffusionの使い方を覚えたり、どうすればエロ画像を生成できるのかを模索したりしていましたが、すべてはお金のためです。
「俺なにやってんだろ…」と思うこともしばしばあり、今に至ります。
罪の意識
この記事を見て頂くと分かる通り、使い方さえ分かってしまえばクオリティの高い画像が簡単に作成できてしまいます。
最初にこのツールを使った時の衝撃は今でも覚えていますが、指示したものが簡単にクオリティの高い画像になるので、まるで創造主のような万能感がありました。
ゲームでいうところのチートです。
イラストが好きな方、イラストを描くことが好きな方、また、努力してイラストを描いている方。
こういった方達に対して、罪の意識をかなり感じました。
最初こそ小遣い稼ぎしようと邪な考えを持ち、収益化について色々な記事を読みました。
イラストが好きな方たちの情熱がそこにはありました。
何年、人によっては何十年とイラストと向き合ってきた人に対し、自分は少しツールを覚えただけで1週間後にはアカウントを作り、雑に画像をアップしています。
パパッとAIで生成した画像で小遣い稼ぎしようなどと、真摯にイラストと向き合ってきた人に対する冒涜だと思いました。
そんな心のこもっていないような画像にお金を払おうなんて人間は居るはずがありません。
そのため、pixivFANBOX(毎月ユーザーに支援してもらうサービス)へ登録する前にやめようと思いました。
最後に
最初は純粋に出来上がる画像を楽しんだり、AI自体に興味を持って楽しんでいましたが、お金のことを考えた途端につまらなくなってしまったことに後から気付きました。
よく考えるとこういったことは今までにもありました。
このブログも最初は収益化を目的とした記事を書いていましたが、そうすると自分が思っている内容が書けないためつまらなくなったり、個人開発にしても自分が作りたいものとマネタイズを意識して作るべきものは相反するものであったり。
普通に社会人なりアルバイトなりして働いているのであれば、それ以外の時間がお金のことは考えず好きなことをした方が良いな…なんて思いました。
補足として、今AIの話題で持ちきりですが、この記事でも書いた画像生成AIや自然言語処理で話題のChatGPTなど、様々なシステムを触っていると時代の転換点に居ることを強く意識せざるを得ません。
1人に1つのパーソナルAIがお世話する未来が来るのではないかとワクワクしている反面、自分の仕事がAIに取られるのでは…という危機感もあります。
今回の画像生成AIもそうですが、そういった危機感は多少持っておいて損はないかもしれません(競争の差別化を図るなど)
乱文ですが、ここで終わりにしたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。